晴れ。
また暖かい。
今シーズンはずっとこんな感じか。
ここのところ寝付きが悪い。
少しずつ眠れればいいや、という気持ちでいる。
おかしな夢を見る。
夢の中で教団信者にネチネチ言われて怒鳴り返していた。
かなり悲しい、というかみじめな気分で目覚める。
彼らにはかなりひどいめにあったが、子どもの頃の一時期あそこにいた。そういう意味では加害者ですらある。うちの中もめちゃくちゃになったし。
その気持ちがかなり重い。お前の手は汚れている。
だけど何とか生きなければならない。加担したとかそういう実感はなく、暴力や圧力の中をつぶれないように、ただ必死に生きていた。
戦争のときだって多分そうだったのだろう。戦争反対なんて声高に叫ぶ余裕なんてなかったはずだ。不景気や物資の不足、まわりの圧力に対処するので精一杯だったはず、なんて思ってみる。
でも、後ろめたさは確かにある。だから考える。
自分のまわりの問題:
宗教という以前に自分の損得しか考えない最近のよくある傾向。損得というかいい人の仮面を取り繕いながらポイント稼ぎをする。
その仮面が剥がれそうになると、責任逃れのために善意や家族や権威の陰に隠れてごまかす。それがとても上手い。
どうもそういうことらしい。そこまで整理されてきた。しょうもなさすぎてかえって対処しづらい。凹む。
どういうことなのか真剣に考えて筋を通さないといけない。そうしないと彼らのでたらめに巻き込まれて気が狂ってしまう。
夜中にそんなことを思った。けっこうきつい状況。
起きる。買い出しに行く。
東京の古本屋街に行く。最近はネットで古本の在庫も調べられる。
一軒の本屋に入る。スマホで調べた本について聞く。店主はどこかに電話する。
店員の若者が本を持ってくる。買う。便利なのか二度手間なのか。
最初からネットで注文するほうが手間がなかった? でもそれもつまらない。
店主の老人に最近は皆ネットなのかと聞く、主は面倒くさそうな顔をしながら、店舗でも買ってください、とこたえた。
ネットがどんどん発達して人と人の繋がりがなくなって、困っているのかと思ったら、そうでもなかった。
客も店も便利な方がいい、そういうことらしい。
世の中変わってしまったんだ、そのことをリアルに感じてちょっとショックだった。
もうネットでいいや。ネットで調べられるので見て歩くのだるいし。
・・・堕落したな。そんな気がする。適応と言うのかもしれないが。
もうリアルな本屋はマニアだけの秘密結社みたいになっていくのだろうか?
とにかく欲しかった本は手に入った。面白い本と言うよりは、取っ掛かれる箇所を探してそこにかじりつくタイプの本。
まさかこの歳でちゃんと勉強することになるとは。学生時代は何だったんだよ。"受験"とかいう化け物に対処するので必死だった。まったくもって本末転倒だ。
勉強する意義のある、少しでも縁(?)のあるものを見つけるまでにずいぶん時間がかかってしまった。
移動する。東京を歩いている人は皆キリッとしている。田舎者の私はオロオロしてしまう。
夕食を頼まれたのでデパ地下で買う。(母はわがままな父の相手で消耗してしまったらしい。それと教団のお偉いさんが来ているとかで、すさまじくテンションが高かった。そのせいでこっちも少し調子を崩した)
東京にも慣れないが、デパートの雰囲気にも慣れない。
買い物が終わったあとでやっと慣れてくる。
東京やデパートなんて滅多に来ないので、今度来るときにもまた"はじめまして"からやりなおしだろう。
帰る。
帰りの電車内でまた考える。ちょっと無茶しすぎだ、もっとゆっくり落ち着いて勉強すればいいのに、と思うが、早くしろ、間に合わなくなっても知らんぞ、という焦りもある。
地元の駅まで戻ってくる。歩く。道をオケラが歩いていた。驚く。
やっぱり地元はとんでもない田舎だ。何故かそれと同時に生きていることを実感した。