晴れ。
クリスマスも過ぎて、年越しまであと少し。
換気扇の掃除をする。油汚れのすさまじさ。物理だけでは何ともならないのでケミカルの力を借りる。
年を経ることにだんだん大掃除が面倒臭くなってきた。積極的に手抜きをしたい気分。
掃除しながら今年一年のことを少し思い返す。
今年は久しぶりにゲームをいくつかやった。20年ぶりくらいにTVゲームを熱心にやってみた。
結果思う。最近のゲームは大変だ。表現が豊かで操作が複雑すぎて肝心の内容が入ってくるとこまで行けない。
表現が高度で複雑になるとこれまでと同じ風にはいかないものらしい。だんだん複雑で面倒で抽象的な現実世界に近づいてくる。こりゃ自分には難しいかもな。ゲームはもう無理かも。
そう思っていたところで、とあるYouTubeの動画(*)を観た。
*:「名越康文TVシークレットトークyoutube分室」、内の(精神科医と旅する「SIREN」の世界)シリーズ
SIRENは20年位前のPS2のゲームだ。精神科医の名越康文先生がそのゲームの(他の動画投稿者さんのプレイ)動画を観てコメントしている。
その距離感のおかげで何とか最後まで観ることができた。これまではゲームの内容があまりにも怖すぎて、プレイすることはおろか、実況動画すら観ることができなかった。
(内容は最後の最後までエグかった。興味のある方は調べてみてください)
感想はというと:
怖いだけでなくてちゃんと世界観が作りこまれていた。製作者の作品に対する愛情を感じた。
ジャパニーズホラーゲームは独特だ。このゲームはその中でも頭一つ抜けていると思う。
”愛情”、という点でいえば、いまだにゲームの出演者とファンの方々がイベントをやっているという。色々調べてみてそこに驚いた。
このゲームはすごい。そして製作側とファンの方々の熱量もすさまじい。自分はプレイしたわけでもなく、動画を観て、ネットで情報を確認しただけだけれども、そのことを何故かとても誇らしいと思った。
やっぱり自分はゲームが好きなのだな。そのことを改めて確認した。
”好き”、などをちゃんと感じられるようになったということは、具合がある程度良くなってきたのかもしれない。
(それにしてもこの歳になるまでゲームをやっているとは若い頃は思いもしなかった。大人になったらもっと別のことをやっていると思っていたのだが)
洗濯物を干しながらゲーム内の歌を口ずさむ。「奉神御詠歌」
正確な歌詞はわからないので適当に口ずさむ。
(ちょっと?怖い歌。家事をしながら口ずさむものじゃない)
でも聴くのと口ずさむのとではだいぶん違う。口ずさむときには歌詞を意識している。そのことに気づいた。
ネット情報(*)によると、ゲーム製作の取材のため長崎の隠れキリシタンの教会に行っている。そのことを知ると歌詞が味わい深くなる。
好きなものを知れば知るほどさらに理解が深くなっていく。良い作用。
*:ニコニコゲーム実況チャンネル:NGC『SIREN』10周年記念特別生放送 (これもすさまじく熱い内容)