晴れ。日差しが強い。
通院日。バスに乗って駅まで出る。
いつの間にかバスの運賃も値上げしている。
電車に乗る。外国人の観光客がちらほらいる。日常が戻りつつある。
少し前、ゴミ箱はないのか、と清掃の人に聞いていたおじさんがいた。
よく考えたらサミットがあるからだ。おかしなことが何も起こらずに、無事に済んでくれればいいと思う。
というかイベント事多すぎ。静けさが欲しい。
最寄り駅の手前で降りて少し歩く。日差しがかなりきつい。日焼け止めと帽子が必要だ。
歩く。どこもすっかり初夏の雰囲気。近所にキャンパスがある大学生が歩いていくのが見えた。1年生なのか初々しい。これからは学校の活動もコロナの影響が減るのだろう。
学校が苦手な自分にとってはリモート授業は夢のような環境だと思うけど。
・・・暑い。暑すぎるだろ。どうなっているんだ。明日は35℃になる地点もあるという。これから10月まで半年近くこんな感じなのか。
喫茶店に入って涼む。暑いがホットティーを頼む。コーヒーも美味しいけれどやっぱり自分は紅茶党だと改めて思う。
喫茶店では読書がとてもはかどる。びっくりするほどだ。田舎者の自分は喫茶店のたくさんある都会が羨ましい。
学生時代も、勉強やレポートの作成を、喫茶店や深夜のファミレスでやったというエピソードを聞いて、とても羨ましかった。
”羨ましかった”というか、ふざけんなバーカ、くらいの気持ちだった。そのくらいの嫉妬があった。
こっちは夜になると狸が出るくらいの田舎なんだよ。世の中不公平だよな、くらいの嫉妬。
あと家庭環境の問題もあった。だから一人で落ち着いて勉強したり読書ができる環境があるのが余計に羨ましかった。
喫茶店を出て、病院に行く。今日はかなりの混雑だった。受付にマイナンバーカードをタッチするセンサーがある。
早いな。もうついているのか。でも、医療費の補助がある人など、細かいことはまだ先の話らしい。
この前の取り違いの事件みたいなことがあるので、怖いんだが。
自分の番が来たので主治医と話す。調子はあまり良くないこと、宗教の問題の最近の動向についてなど。
話す相手がいると頭の中の考えがまとまって助かる。でもこれって病院の先生に話すことなのだろうか。
世の中の悩みについて話すことこそ、本来の宗教の役割のような気がするのだが。
でもそれは現代ではNGになってしまった。自分みたいな人間ならなおさらだ。
一部の宗教は資本主義の理屈を取り入れて、とんでもない怪物になってしまった。はてしない搾取と成果主義のモンスター。そもそもこれは宗教なのか。
だからそんなところには怖くていけない。そうでない宗教も世の中の問題に対処できてない。あるいは興味がないのか。それで精神科や心療内科に行くことになる。
でも彼らも起こっている問題について行けていない。
カルトの問題を抱えている人は2重に爪弾きにされている。カルトの側にいたことで、世間一般の理屈がわからないし、そのカルトからも搾取されてボロボロになりそこから逃げ出してきている。
居場所がない。これは結構切実な問題だ。物理的な居場所もそうだが、自分たちの困難をわかってくれて、社会の中に組み込んでくれる仕組みがない。
自分たちがこの問題の先駆者だということだろうか。・・・これまでオウムの事件など、色々そういうものがあったのに。今まで何をやっていたんだ。
そんなことを思って病院をあとにした。主治医はおおかた賛同してくれたけれど(聞くのが辛そうに見えた)、圧倒的に何かが足りない気がする。それは何だろう。
デパートの地下食品売場で買い物をする。スイカやびわなど夏に見られる果物が並んでいて、見るのが楽しい。
買い物を終えて帰路につく。それなりに気分転換になった。