この前山に行ったときの話。
峠のお茶屋さんで休憩。甘酒を飲む。
店内はかなりの人出で混雑していた。
隣の席の女性二人組も甘酒を頼んでいたが、そのうちの一人が甘酒を飲んでひとこと「優しい味」と言った。
優しい味ってTVでも時々聞くセリフだけどいったいなんなんだろう。どぎつく濃いめだったり化学調味料のはっきりとした味付けでもないということだろうか。そのへんのことは具体的にTVで言いづらいのかも。スポンサーに気を使っているのか。だから優しいという表現になったのかと推測する。
こういう時は何て言えばいいんだろう？ ・・・おいしいでいいじゃん。誰かに伝えるために飲んでいるわけじゃないんだから。おっさん屈折しすぎだ、と自分に突っ込みを入れる。
昔、知人にもらったハーブティーを飲んだ時、・・・お、おいしい、か？ これはただの草の汁じゃないか、と思った。その時調味料で味付けされたものを当然だと思って生きていることに気づいた。
（かなり初期のドラゴンボールで孫悟空がコーヒーのことを苦い汁と言っていたことを思い出す）
優しい、なんて言葉が出てくるあたり、濃いめの調味料の味付けを少しつらいと思っているのかもしれない。でもその濃いめの世界を生きているし結構好きだったりする。激辛も大好きだしね。
化学調味料で味付けされた工業製品のような食べ物。それで生きている。別にそのことを批判するわけでもなく、すげえSFみたいじゃん、と子どもっぽい自分は思う。
自分の置かれた立場では批判よりもおいしいと思って楽しく食べることのほうへ行きたい。そう思う。
