晴れ。寒い。
これまでのように寒いと思ったら急に暖かくなるということがない。
今年の寒さは一味違う。
PCを久しぶりに立ち上げるとアップデートの嵐だ。自分がまさに使おうとしているアプリ(最近はソフトと言わないのか)が使えなかったりと大変にうっとうしい。なんとかならないか。・・・というかアップデートごときで動揺するなよ。もっと落ち着きが欲しい。
また読書の続き。(*)
スピノザは古代イスラエルの王国を一つの理想としていろいろと考えた。(何度も書くけれど自分の理解はかなりおおざっぱです)
神との契約。軍や政治を担当する指揮官。神にお伺いをたてる大祭司。権力が分散しているうえにてっぺんは人間でなく神だ。
でもこれって権力が集中しないから腐敗しないようにみえるけれども、誰も責任を取らなくてもいいようにもみえるな。神が言ったことにして皆がいうことをきく。それなりにうまくいっていたのか。
よくできたシステムのようにみえるが、実はとても人間臭そうだ。考えとか理性をあまり用いなくても統治できる仕組みか。こういうこと全く詳しくないけれど。
確かにてっぺんが人間でなかったらあまり叩かれないかもしれない。今のネットのように誰かがやった一挙一動を叩きまくられることもなさそう。
じゃあ、てっぺんが人間でなくてコンピュータだったら? サイバーパンクの世界か。何故かそういうのはディストピアとして書かれることが多い。
国民の皆が皆言われたことを唯々諾々と従うわけではない。それができる人間は限られているし、従うといっても限度ってものがある。
いつ種をまいて、いつ休んでなど全部決まりに従う。そういう世界。・・・日曜日に一斉に休むっていうのも考えてみたらすごいな。最近はそうでもないけれども国民のほぼ全員がそれに従っていたんだ。学校で鍛えられてきたからか。
学校というシステムって思ったよりもずっと硬直的だ。息苦しいけどこれまではそれが有効だったのだな。それが機能しなくなってきている。
古代イスラエルの王国もある種の理想だったとしてもそれが内部分解などで滅んだという事実がある。
神との契約のおかげで国民全員に一体感が生じたが、その反面、他の民族に対する怒りや優越感が起きたという。それでほかの民族とのトラブルが絶えなかった。当たり前だ。外部が存在しなければうまくいっていたのかな。でも世界が広がって自分たちだけのものでなくなったらそれは難しい。
システムがうまくできすぎたため変化に対応できず滅亡したのかも。国がなくなりバラバラになっても、優越感のためか、オリジナリティをある程度保ち続けたがそれゆえの迫害。神権政治ってかなり強力なシステムなんだな。一体感と束縛、そして外部の他者に対する非寛容。
そんなことを考えた。また脱線したかもしれない。物事の盛衰にはちゃんとした理由があるのだと思う。昔には戻れない。理想化は危険だ。
理想や言葉よりも事実が大事か。
人間や世間は面白い。読み進むうちにそう思うようになった。ただし遠くから見る限りにおいてだ。物事は遠目から見ないと考えられない。目の前でトラブルが起きていたらそれどころではない。
決まりでガチガチに拘束されるのも、自分たちだけが神から選ばれていて正しいみたいなことを言う人間がやってきて滅茶苦茶にされるのも困る。本当にたまったもんじゃないよ。かなりの実感を伴ってそう思った。
(本当にそんなガチガチの決まりで生きていたのだろうか。当時生きていた人間はもう少しうまくやっていたのではないか? むしろそっちのほうが知りたい)